あらすじ
主人公の東野輝は2年前、事件で亡くなった相棒・闇宮玲との約束を果たし、高校卒業後に個人探偵としての道を歩み始めた。
多くの難事件を解決してきたものの、
そのたびに輝は、圧倒的な推理力を誇った玲と自分を比較してしまう。
「玲なら、もっと速く、もっと正確に解いていただろう」
その思いは胸の奥で冷たい影となり、どれほど成果を上げても輝は自分を認められずにいた。
そんなある日、探偵事務所に一人の少女が訪れる。
「東野さんに憧れて、探偵を志しました。助手にしてください」
と告げる少女――光城葵。
葵は輝の全事件の資料を読み込み、
輝が“人の心に寄り添い、言葉の裏を読む力”に強く惹かれたという。
「玲さんの推理は鋭い。でも、東野さんの答えには温度があります」
その言葉は、輝が生涯で初めて“自分自身の強さ”に
触れた瞬間 だった。
そんな矢先、かつて玲と追っていた未解決事件と酷似した手口の殺人が発生する。
玲が残した謎はまだ終わっていなかった。
迷い続ける輝の背中を、葵の真っ直ぐな瞳が押す。
玲の影に怯えるのではなく、
“東野輝としてどう向き合うのか”――その答えを見つけるために。
こうして輝は、新たな相棒と共に
玲が果たせなかった真相へと足を踏み出す。
これは、亡き相棒の影に縛られた探偵が、
再び“自分”として歩き出す物語である。