あらすじ
何もかもが嫌だった。私を嫌ったまま死んだ母親のことも、私を腫れ物のように扱う親戚も。何も知らずに絡んでくるクラスメイトだって。でも、この人だけは、毒がない。私にとって、何も毒にならない。だから、この人のことがもっと知りたくなった。
自分のことは嫌いだ。なにも持ってなくて、なにも出来ない子供のまま。あの子の力になりたかった。あの子の笑顔を見てみたかった。でも、どうやら無理みたいだ。私じゃなかった。だから、私を誰か必要としてほしい。私がこれ以上自分を嫌いになる前に。
こんなの自分じゃない。誰かに振り回されて、一喜一憂して。どうしようもなく、乱されて。俺は俺のペースで生きていきたいのに。せめて、俺を乱すのが誰かたった一人ならいいのにな。そうしたらもう少し、色んなもんが好きになれる気がするのに。
ただ、一途に想い続けているだけなのに、その気持ちさえ疑われる。信用してもらえなくて、君には逃げられてばかりだ。ただ、一緒にいる権利が欲しいだけなのに。ただ一言、許してほしいだけなのに。いつか君が振り向いてくれるといいな。