あらすじ
世界を滅ぼしかけた元凶は、ただの鉱石だった。
エーテリウム――それは莫大な力と引き換えに文明を焼き払い、五百年前、暴君アーサーによって世界を支配下に置いた戦争の石である。
全ての国が手を組み、命を賭して彼を封じたことで、大陸にようやく平和が訪れた。
しかし今、その石が再び世界へ広がり始めていた。
四つの大国――サルディア帝国、ヴェルダ共和国、カドリア王国、セラン連邦。
互いに疑い、探り合い、そして石を求める影が深まり、長く続いた均衡はゆっくりと、確実に亀裂を生じさせていく。
そんな時、旧戦場の調査に赴いていた青年エドワード・ニコラス・メイソンは、廃墟の中に石の残響を感じ取った。
彼にだけ反応するエーテリウム。
その異常は瞬く間に各国の諜報網へ伝わり、エドワードは否応なく、世界規模の争奪戦へと巻き込まれていく。
だが、それは序章にすぎない。
大陸の各地で、封印の崩壊を思わせる異変が起こり始めていた。
大地を揺らす脈動、空を焦がす黒い光、そして夢に現れるかつての王の影。
封印が弱まりつつある――その事実が明らかになった時、四勢力の対立はさらに激化し、戦争は避けられない未来へと傾いていく。
エドワードが掴む真実。
それは、彼自身が封印に深く関わる存在であるという運命だった。
世界を割った石が、再び動き出す。
五百年前の戦いが、再び繰り返されようとしていた。
エドワードは、自分の意志でこの戦争へ立ち向かうことを決意する。
――これは、戦争の石に翻弄された世界が、もう一度未来を選び直す物語。