あらすじ
「君は世界を救える。だが、誰も救えない」
日本から転生した少年・レオンが授かったのは、触れた万物を分解・消滅させる絶対浄化《サニタイズ》の能力。 病魔も呪いも、そして愛する人の温もりさえも消し去るその力ゆえ、彼は「生きた聖遺物」として隔離塔に幽閉されていた。
そんな孤独なレオンに唯一寄り添うのは、聖女リリアーデ。「いつかその手に触れられると信じている」と微笑む彼女に、レオンは焦がれ、同時に絶望する。触れれば最後、彼女の魂すら浄化してしまうのだから。
だが、穢れを糧とする魔王の出現が世界の均衡を崩す。
「人が穢れるからこそ、誰かを愛せる。綺麗なだけの世界に、魂は宿らない」
魔王の言葉に揺らぐレオン。さらに教会の歪んだ正義が、リリアーデを無慈悲な犠牲へと追いやる。
少女の命が尽きようとした時、レオンは「守るための力」に覚醒する。
「理(ことわり)、書き換える――《サニタイズ》!」
これは、触れられない二人が奇跡を起こすまでの、愛と反逆のダークファンタジー。