あらすじ

もしも冴えないサラリーマンが、戦争上がりのアンドロイドだったら? もしも道行く野良猫が、百戦錬磨の獣戦士だったら? 実際のところ、そんな空想めいた素性をもって、陰ながら地球を守っているのが、我ら新興文明保護艦隊のエージェントたち。アロメダ合星国が誇る巨大組織、新興文明保護艦隊は日常に溶け込みつつ、迫るエイリアンの脅威から現地の住民を保護しています。 まあ、そのついでに少しばかり観光事業で儲けさせてはもらっていますが……それはさておき。 これは、そんな組織に属する、とあるエージェントのお話です……。 【以下、電撃小説大賞用のあらすじのため、全編のネタバレを含みます】 CRR-99Rは、迫るエイリアンの脅威から人知れず地球を守っている組織「新興文明保護艦隊」のエージェントである。機械の身体を持つ彼は、生まれてからしばらくの記憶を無くしており、記憶の片隅に覚えている「大切な人」の手がかりを探して、地球にやってきたのだ。 先輩の猫獣人エージェント、ネネットの協力もあり、現地に馴染んだCRRだったが、ある大型任務の中で自身の記憶領域の解放手段を知る人物、クネイ博士が既に死亡している事を知る。どうやらその件には、任務中に遭遇した敵性外星人のヴィオラインと、他でもないネネットが深く関わっているようだ。 任務を終えた後、落ち込んでいたネネットを元気づけるためデートを試みたCRRだったが、その途中で唐突に意識を喪失。目を覚ました彼の前に現れたのは、死んだはずのクネイ博士と、宿敵であるはずのヴィオラインだった。 ネネットの養父母を名乗る二人曰く、ネネットの身体には惑星を脅かす恐るべき細菌の「菌根」が定着してしまっているらしい。彼女の治療に手を貸してほしいと頼まれたCRRは、失った記憶の復元を条件に話を受け、その結果、自身の探す大切な人の正体が幼少期のネネットであったことを知る。 手を取り合うことになった三人は、大掛かりな作戦を計画。ネネットが持つ細菌の力をあえて暴走させることにより、菌根と肉体の分離に成功する。作戦が完了するかに思えたが、CRRは彼女の主人格が猫の肉体ではなく、菌根の方に残っていることを見抜き、細菌にトドメを刺さなかった。 その結果、ネネット並びに菌根の正体は菌類種の知的生命体であることが発覚、記憶を取り戻した彼女は、菌根の力を完全に制御できることが判明。 事件は収束を迎え、大切な人と、その家族との再会を果たしたCRRは気持ちを新たに、エージェントとしての活動を続けていくことになるのだった。

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