あらすじ

地図のあちこちに、ぽっかりと空いた《空白(ブランク)》。 地形が捻じれ、魔力が渦巻く「世界のほつれ」。 そこへ踏み込み、地図に線を引き戻す者たちを、《記録者(レコーダー)》と呼ぶ。 下層街育ちの訓練生リヴェン・ソラスは、ただの《剣士》として、その道を目指していた。 目標はひとつ──王族のSランク戦士ルシアン・アークウェルの隣に立つこと。 訓練校での実習、魔獣との戦闘、仲間との誓い。 ようやく巡ってきた《終了試験》の遺跡で、リヴェンは仲間の命を前に、思わず手を伸ばす。 触れた掌から溢れたのは、剣ではなく、淡い癒しの光だった。 「リヴェン・ソラスは、ヒーラーSだ」 誰より先に、その事実に気づいてしまったのは、ルシアンだけ。 前に出たがる剣士志望の少年が、後方から支えるべき最高位のヒーラーだったと知った時── 彼は、王族としての判断と、ひとりの仲間としての願いの間で揺れる。 前衛志望のS級ヒーラーと、彼を前に立たせたがらないS級戦士。 魔法使い、弓使い、密偵を加えた五人は、蒼紋のギルド《シジル》として地図の空白へと歩き出す。 「俺は剣士だ」 そう言い張る少年と、 「潰れるなよ、ソラス」と呟く王族。 戦場で並び立つうちに、ふたりの距離は少しずつ変わっていく──。

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カクヨム
カクヨム2025/12/07
  • 現在の作品「ソラスと呼ぶのはお前だけ」 ―剣士でいたい隠れS級ヒーラーと、執着する王族戦士―