あらすじ
編集者用 あらすじ
過去の影を抱えるハルトには、
二十歳の頃、理由も告げず姿を消した幼なじみ・夕凪の記憶が、
胸の奥に痛みとして残っていた。
気乗りしないまま、同じビルで働く沙苗に誘われ、
阿蘇・大観峰へ向かったある週末。
吹き上がる風の中、静かに佇む一人の女性と目が合う。
――雨宮夕凪。
十年ぶりに視界に入ったその姿は、
閉ざしていたはずの記憶を揺らし、
止まっていた運命の歯車をそっと動かし始める。
けれどハルトはまだ知らない。
この再会が、失われた時間と、
互いの抱える“痛みの核心”へと繋がっていくことを。