あらすじ
アーロスト帝国。
中央大陸の中央に位置するその帝国は、圧倒的なまでの力によって領土拡大を続けている。
かの帝国は悠々と侵略する。
かの帝国は揚々と征服する。
かの帝国は易々と蹂躙する。
そうしているうちに帝国に対する世界の評価は一致した。
『アーロスト帝国は世界の敵であり、排除すべき悪である』
そんな世界の敵たる帝国に、神童と呼ばれる皇子が生まれた。
『ゼアロス・アマギリ・ノーリア・アーロスト』
第五皇子は神童だ。
初代皇帝と同じ黒髪に、初代皇后と同じ淡い紫の瞳。
生後3ヶ月で歩き始め、1歳になる頃には走ることも出来た。
2歳で剣を握り始め、5歳になる頃には一般兵に勝つまでに強くなった。
3歳で魔法の理論を学び始め、7歳になる頃には新理論を構築していた。
誰もが彼の将来に期待し、いずれは世界を統べる神になると口にした。帝国に更なる栄華を齎してくれるだろうと。
だが、そんな皇子が15歳になった今。いつの間にか周囲の評価は様変わりしていた。
才能の無駄使い。
どうしようもない変人。
堕ちた神童。
などなど……言いたい放題。
どうして第五皇子はそうなってしまったのか。
何が彼をそうさせてしまったのか。
その答えは……まぁそのうち分かるだろう。
――Ⅲ――
※当作品はフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません。