あらすじ
生後十ヶ月のとき、ゲリラ豪雨の中で雷に撃たれ、生死をさまよった雷堂真紀人。
奇跡的に助かった彼には、奇妙な後遺症が残った。
──金属が吸い寄せられる“磁力体質”。
物心ついて以来、物が勝手に近寄ってくる生活に悩み、
周囲には秘密として隠し続けてきた陰キャの真紀人。
しかし、ほんの少しだけ胸の奥にある
「誰かに認められたい」という小さな承認欲求が、
彼の人生を大きく変えていく。
中学二年の夏。
人数不足で仕方なく出た野球の助っ人試合で、
真紀人は自分の磁力が“スポーツに異常な相性”を持っていると気付く。
・バットの芯に吸い付くように打球が飛ぶ。
・ボールの軌道が“見える”。
・身体の金具がわずかに反応し、動きの予測までできる。
自分でも信じられないほどの活躍に驚きながらも、
「正体だけは絶対に隠す」という決意のもと、
真紀人は各部活に突如現れる“謎の助っ人”として動き始める。
野球、バスケ、サッカー、テニス……
金属がある競技なら、どれも無双。
しかし、ちょっとだけ褒められたい陰キャ少年の行動は、
やがて学校中に広がる噂となり、想像もしていなかった騒動へと発展していく。
──これは、磁力体質を隠した陰キャが、
密かにスポーツ界を支配していく物語。