あらすじ
ある朝から、人類全員の頭の上に、
一行だけの文字がふわっと浮かぶようになった。
「今日のネタバレ」
その人の「その日一番の出来事」が、朝の時点で書かれている。
•「今日は財布を落とします」→マジで落とす。
•「今日は一目惚れされます」→マジでされる。
•「今日は静かに過ごします」→本当に何も起きない。
世界はすぐにそれに適応した。
就活も結婚も、犯罪も事故も、
とりあえず相手の頭上のネタバレを読んでから判断する時代。
そんな中、高校二年の俺・黒瀬カケルの頭上だけ、なぜか毎日バグっている。
「今日はあなたがカレーになります」
「今日は机に謝られます」
「今日は“既読無視”を物理的に体験します」
意味が分からない。
そして大体、微妙に当たる。
「カレーになります」→給食でカレーを頭からかぶる。
「机に謝られます」→新学期の机の裏から「ごめん」って彫ってあるのを見つける。
「既読無視を物理的に体験」→クラスメイト全員から“見えてるのに無視される”ドッキリを仕掛けられる。
ある日、ついに俺のネタバレはこう出た。
「今日は “ネタバレ” そのものがあなたに謝罪します」
それを境に、
世界の「ネタバレ制度」の根本が、崩壊していく。