あらすじ
現代ヨーロッパの夜は、ただ静かに眠っているわけではない――
闇の中で、人知れず人間の血を啜る吸血鬼たちと、それを狩るヴァンパイアハンターたちの戦いが続いていた。
若きハンター、アルフレッド・クラウゼ。
幼い頃に両親を吸血鬼に殺され、さらには師匠も眷属にされ失踪してしまった過去を持つ彼は、吸血鬼への深い憎悪を胸に夜の街を駆けていた。
ある夜、仕事を終えた帰り道。路地裏で出会ったのは、一人座り込む謎の少女。
一目で吸血鬼と見抜いたアルは、いつものように始末しようとする――が、なぜか体が言う事を聞かず、刃を振るえなかった。
「……どうして、殺せない?」
少女の名はエレナ。怯えるようなその瞳に、アルの心はかき乱される。
結局、彼は彼女を自宅に連れ帰り、襲いかかってくるのを待つことにするが……いつまで経っても、彼女は何もしない。
――吸血鬼を憎む青年と、人を襲わない吸血鬼の少女。
二人の奇妙な日々は、やがて“血と運命”が交錯する物語へと変わっていく――