あらすじ

東京都内に佇む古びた喫茶店「月灯り」。そこでアルバイトする高校2年生・七瀬結月は、ある雨の夜、閉店直前に突然現れた黒い傘をさした美少年・黒羽零と出会う。冷たい声で「熱いコーヒーを」と頼む彼だが、目には不思議な優しさが宿っていた。結月が手作りの看板コーヒー「ひかりの滴」を出すと、零は唐突に「俺は死神。この店は死にたい人が集まる場所で、お前のコーヒーが彼らの最後の願いを叶える鍵になる」と告げ、手から光る黒い「死のカード」を取り出す——。

それから毎晩、零が「月灯り」に訪れるようになる。結月は彼と共に、心を閉ざした人々の話を聞き、「最後のコーヒー」を作り続ける。最初のゲストは友達と喧嘩した同級生・沢田美羽で、「最後に謝りたい」という願いを伝える。コーヒーを飲んだ美羽は友達と和解し、後には店の常連客として結月を支えるようになる。だが死神には「人間に感情を持ってはいけない」という掟があり、零は結月への思いを抑えられながらも、「感情を持つと罰が降る」と警告する。

中盤になると、新しい設定「死神の期限」が明かされる——人間との絆が深まるほど、死神の存在が薄れていくのだ。結月が勉強のために塾に通うようになると、零は夜遅くまで店で待ってくれ、二人の距離は徐々に近づく。だが赤い髪と赤いドレスの死神・紅葉が現れ、「掟を破れば二人共滅びる」と脅す。さらに仕事に疲れた会社員・白鳥莉子が「生きる意味を教えて」と結月自身に願いを伝え、結月は自分自身の迷いに直面する。やがて零が結月を守るために一時的に姿を消し、その隙に結月は「零がいないと店がつまらない」と、自分の思いに気づく。二人が初めて手を握る瞬間、零の体が半透明になり——罰が始まった。

終盤では紅葉が零の生前の記憶を結月に見せ、彼が結月の祖母の友人だった事実が明かされる。結月は「零と一緒に生きたい」と願いを込めて、自分用の「最後のコーヒー」を作る。その時、死神の世界の管理者が現れ、「願いを叶える代わりに、結月が死神になるか、零が人間に戻るか選ぶ」と迫る。零は「自分が人間に戻ると、結月の記憶が消える」と知り苦しむが、結月は「記憶が消えても必ずまた会える」と信じ、零に「人間に戻って」と選ぶ。数ヶ月後、新しい転校生として零が結月のクラスに現れ、「コーヒー、熱いのを作ってくれる?」と微笑む——二人の新しい始まりが幕を開ける。

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アルファポリス
アルファポリス2025/12/07
  • 現在の作品『お客様は死神です?!』