あらすじ
五感が静かに研ぎ澄まされるホテル──Eterionn。
ここでは、空気の揺れひとつに物語が潜んでいる。
新人コンシェルジュ・綾瀬透花は、
人の“気配”の濃淡を読み取るという、
誰にも説明できない感性を持っていた。
配属先のロビーで出会ったのは、
沈黙の奥に深い水を隠した男──篠原迅。
彼の静けさは、透花の感覚すら揺らしていく。
ある日、ホテルに届いた一通の封筒が、
ふたりを“最初の波紋”へと巻き込む。
落とされた手紙、香りのズレ、名札の色。
小さな違和感が、やがて大きな真実へつながっていく。
嘘は香りに滲む。
恋は沈黙に宿る。
そして、ホテルはすべてを見ている。
恋とミステリーが静かに交差する、
“気配”が導く物語。