あらすじ

京都の高校に通う片岡茉優(16)は、夢も趣味もなく、ただ「なんとなく」生きている無気力な少女。  そんな彼女が唯一心を許していたのは、106歳になる曾祖母の梅だった。 ​ ある日、梅が老衰で亡くなる。  通夜の夜、涙も出ないまま冷たくなった祖母の手を握りしめた茉優は、不思議な感覚に襲われる。 『……いっといで』  祖母の声と共に意識を失った茉優が目覚めた場所は――昭和16年、戦時中の京都だった。 ​ 若き日の祖母・梅として生きることになった茉優。  そこで待っていたのは、理不尽な戦争、愛する家族との死別、そして特攻隊員となった恋人との悲しい恋だった。 ​ 絶望の淵で、茉優は「ある奇跡」に遭遇する。  それは、現実の祖母が決して手に入れることのできなかった、幻の幸せ。 ​ 106年の時を超えて受け継がれる命のバトン。  無気力な少女が「生きる意味」を見つけるまでの、一夜の奇跡の物語

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カクヨム
カクヨム2025/12/06
  • 現在の作品通夜の夜、百六年の時を超えて。私は祖母が死ぬまでついた「優しい嘘」の正体を知る。