あらすじ

恋人の死をきっかけに、陸久の時間は止まった。 発作のように蘇る最期のイメージ、押し潰されるような息苦しさ。 カウンセリングも薬も効かないまま、二年以上が過ぎていた。 そんな陸久に提示されたのは、特定の記憶を不可逆的に消去する最新の治療。 彼女と過ごした日々も、別れの言葉も、死のイメージさえも―― すべて、脳から切り離してしまうという選択だった。 忘れたら、彼女は本当に自分の中から消えてしまう。 けれど、忘れなければ、このまま自分が壊れてしまう。 板挟みの末に、陸久は治療台に横たわる。 鎮静剤が身体に広がり、記憶の海が白い闇へと沈んでいく。 そして目を覚ましたとき、世界からは“誰かの痕跡だけが抜け落ちた”ような違和感が残っていた。 恋人の記憶を消したあとに始まる、 近未来SF×喪失恋愛の物語。

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エブリスタ2025/12/06
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