あらすじ
十年前、好きな人の名前を呼べなかった。
「じゃあ、また明日な」
そう言って笑った海斗は、その“明日”の前に突然いなくなった。
恋にもならなかった想い。
言えなかった「好きです」。
胸の奥に残り続けた“もしも”。
三十二歳の冬。
古書店で出会った一冊の詩集──
そこには、あの頃の海斗の名前があった。
『もしも、君が名前を呼んでいたら
今でも隣にいられただろうか。』
忘れたはずの痛みが揺れ、
止まっていた時間が動き出す。
十年越しの再会。
選ばれなかった未来との再会。
そして「今」しか選べない恋が始まる。