あらすじ
第一部「傭兵団」
モルドニア帝国に祖国ファルケンを滅ぼされた王女アイリーンは、傭兵団〈鉄牙〉を雇い、祖国奪還を目指す。
しかし傭兵たちは王族を嫌い、金でしか動かない。アイリーンは正体を隠したまま「依頼人の令嬢」として同行し、その観察眼で傭兵たちの信頼を少しずつ勝ち取っていく。
最初の任務は、帝国の補給線を断つ小規模な襲撃。だがアイリーンは戦場の現実——略奪、殺戮、兵士たちの死——を目の当たりにし、「民のための国」という理想の空虚さに直面する。
それでも彼女は問い続ける。理想は間違いだったのか。答えを出すまで、立ち止まるわけにはいかなかった。