あらすじ
だーかーらあ、おれはエージェントなの! 何度聞かれても、それしか言えないんだってば! 秘密のエージェントなの!
え、今初めて聞いたって? そうだっけ? へへへ……まあいいや、とにかく、おれは秘密エージェントです。どうもどうも。ん? いやいや、聞かれても困るよお! 詳しく答えられないって。だって“秘密”だもん! へへへ……。
でもまあ、あんたにはいいか。特別に教えてあげるよ。えーっとね……なんて説明すりゃいいかなあ……秘密だしな……。あー、あのさ――。
とある平凡な男がいた。特別、不満があるわけではない。だが自分の人生、どこか『これじゃない』という靄がずっとまとわりついていた。