あらすじ

隣の世界のオオサカで殺し屋を営んでいるテルは、今日が相方だったハルトの命日だったと気づく。少し面倒だとは思いつつ、墓参りの準備をするテル。住んでいるハイツから出て大家さんと少し話をしてから、花屋へ向かう。そこは元弟分のカイが営んでいる花屋だ。そこでカイに、ハルトの命日は昨日だったのでは? などとたわけたことを言われるが、命日はどうやら今日であっていた。一安心したテルは電車に乗ってテンノージへ。  テンノージには「ハルカス・カタコンベ」という集合墓地がある。ハルトのお骨はそこに収められているので、テルは電車から降りたその足で、そのままハルカスへ向かった。  墓参りは滞りなくおこなわれた。黒い噂の絶えない「ハルカス・カタコンベ」だが、大事なのは故人を悼む気持ちだと半ば無理やり自分に言い聞かせ、テルはカタコンベを後にする。  ハルカスを出たテルは、妙に減った腹になにか入れようと考える。すると観光客らしき外人がたこ焼きを食べているのを見て、昼飯はたこ焼きだと決めた。そしてせっかくならば屋台のものが食べたいと、ニシナリまで足を延ばす。  無事、ニシナリでたこ焼きにありつけたテル。たこ焼きも大当たりだった。しかしテルは、妙に感傷的になってしまう。もう、ハルトはこの世におらんのやな、と。そこに、組時代の兄貴分セイシロウがやってきた。最初こそ気まずい空気が流れたものの、たこ焼きをきっかけに打ち解ける二人。  しかしセイシロウは、感傷に浸るテルに依頼を出す。断るわけにはいかないテルは、その依頼を黙って受け取るしかない。そんなテルに、セイシロウはこう言う。 「お前はいい目をしとる、凪のような、仕事人の目や。お前は一人でも生きていけるで」  それを聞いたテルは、自分の中で切り替えがすんでいることに気づく。  ハルトの死を悼んでいた感傷的なテルはもういない。殺し屋としての、仕事人としてのテルの明日がまた始まっていく。

連載情報

ウェブ小説

配信言語
カクヨム
カクヨム2025/12/05
  • 現在の作品たこ焼き食って、また明日