あらすじ

小学四年生のとき、「ぼくにもできそう」と思って作った料理が、世界と繋がる最初の手がかりだった。夜の仕事をしていた母は不器用で、固くて噛み切れないステーキばかり作ったけれど、ぼくの料理には必ず「おいしい」と笑ってくれた。その言葉だけがぼくの支えだった。 けれど成長するにつれ「僕」でいることが苦しくなり、学校へ行けなくなった。そんな僕のそばにいたのは、同級生の「アイツ」だった。励ましではなく、ただ好きな漫画や小説の話をしてくれる時間だけが、息ができる場所だった。 別れ、時間が経ち、大人になって再び出会ったとき、僕はもう「ぼく」ではなかった。料理を作り、暮らし、悩み、選んで――やがて、僕は私になる。 料理と記憶、痛みと優しさ、そして恋がゆっくり形を変えていく物語。 あの日の声は、今も胸にある。「ぼくにもできそう」って。 【第10回】 私立古賀裕人文学祭「ぼくにもできそう」参加作品。 コンテストの詳細はこちら: https://note.com/koga_hiroto_13/n/nb85625865ab4

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カクヨム
カクヨム2025/12/04
  • 現在の作品【古賀コン10】ぼくにもできそうって思いなよ