あらすじ
くまの国には、森の入口にひとつの木の札が立っています。
そこに書かれたやさしい言葉は、国じゅうのくまたちが大切にしてきた“合い言葉”。
「きのうより、あしたのほうが、すこしだけしあわせであること」
その言葉を信じ、くまたちは毎日少しずつしあわせを重ねていきます。
きのうより大きなケーキ、きのうより高い塔、きのうより元気なあいさつ――。
そんな“すこしずつ”が、この国の日常でした。
しかしある朝、くまの国に小さな変化が訪れます。
その変化は、やさしい国にそよぐ風のように、静かに、静かに広がっていき――。
「しあわせって、なんなのだろう?」
そんな問いが、そっと胸に残る小さな物語です。