あらすじ
パクリ作品ではありません。
国民的人気アイドルグループのエース、渚洋子(なぎさようこ)は悩んでいた。
あと十日で二十二歳になるが、アイドルとしての自分に限界を感じていたのだ。
そんなある日、後輩から九十九%の確率で当たるという占い師を紹介されて占ってもらうことにしたのだが、そこで『あと十日で隕石がぶつかって、一片の骨も地上から残さずに砕け散る』と、予言されてしまう。
助かる方法は、ただ一つ、七人の人間に心から感謝されて、『ありがとう!』を言われること。それで予言が当たる確率が五十五%に軽減できる。
というわけでミサンガを一本、十万円で購入させられ、『ありがとう!』を求めて日夜、奮闘する羽目になる。
だが、ただでさえ時間に追われるアイドルが感謝の言葉を、たった十日間で集めるのは至難の業だ。失敗すれば人がいない山か海に行くしかないが、一人ぼっちで死を迎える決心もつかず、精神が不安定になった彼女はファンと無理心中をするという暗い誘惑に逆らえなくなっていく。
このあいだ、ランブル・コメットに様々な人間模様が交差する。
あるメンバーは沖縄のグラビア撮影を口実に、後輩を避難させてチームの存続を願い。
またキャプテンはプロデューサーと相談して、これを世間に公表してライブの成功を画策する。科学番組の司会をしているメンバーなど、面白半分に隕石が落下する座標を公表したばかりに自衛隊に軟禁されるという災難に遭う。
実は極秘裡に宇宙航空研究機構JAXAでは火薬を積んだロケットで、隕石の軌道を変える計画を進めていたのだ。隕石が東京にあるライブ会場に落下すれば、核爆弾数発分の威力になり首都機能が消滅してしまう。政府は余計なパニックを起こさないように、この事実を隠蔽していたのだった。
またメンバーではないが、ある刑事は運良く、洋子の『ありがとう』を求める活動から、ヒントを得て事件を解決する。
一方、洋子は苦労のかいあって、残るミサンガは一本だけになっていたが、それを外せず、あきらめかけた時、主演ドラマの低迷に悩んでいたメンバーが礼を言って抱きついてきた――そのメンバーは洋子のミサンガを外す作業に協力したのが幸いして、好感度がアップ、絶望視されていたドラマの視聴率が劇的に回復したのだ。
こうして最後のミサンガが弾け飛び、ロケットが命中した隕石の軌道は変わって、東京は救われたのだった。