あらすじ
これは死者となった令嬢が、"第二の人生"で本当の愛を知る物語。
***
無実の罪で追放され、その夜、刺し殺されたカナリヤ。
――そこで生涯を終えたはずだった。
目を覚ますと、豪奢な部屋の温かなベッドの上。
目の前には、魔物たちの住む黒曜城の主――美しい青年サリオンがいた。
「カナリヤは僕のお嫁さんだよ!」
サリオンは"魔王の魂"を宿し、死者を操るネクロマンサー。
触れた生き物の生命を奪ってしまう体質ゆえに孤独に育ち、黒曜城では魔物たちだけを家族のように従えている。
そんな彼が、初めて心から求めたのが――蘇ったカナリヤだった。
右頬に火傷を負い、自分に自信のないカナリヤ。
傲慢で不器用なのに、愛に飢えているサリオン。
魔物の城でふたりが出会うとき、壊れていた心は少しずつ温かさを取り戻していく。
【登場人物】
■カナリヤ
18歳で生涯を終えたが、サリオンの力により蘇った娘。
黒く長い髪、赤い瞳。
幼少期の火事で右頬に大きな火傷を負っている。
健気で誠実な性格だが、長年虐げられてきた影響で、自分に自信がなくすぐに謝ってしまう癖がある。
■サリオン
北の地で黒曜城を構え、辺境伯として生活している。
魔王の魂を持って生まれたという人間。
魔物以外の動物に触れると相手の生気を奪って殺してしまう体質。
絶大な力を持っているが、当人は意外とそのことに無頓着。
特異な出生と生育過程の為、強引で尊大な面があるが、根は優しく素直。
城外の者との関わりが乏しい分、子供っぽいところがある。
カナリヤを溺愛している。