あらすじ

柔らかな風の音がした。 レオンはゆっくりと目を開く。 そこには緑の草原と、澄んだ青空、 そして空間の奥に漂う微細な“揺らぎ”があった。 ――波形が、見える。 《転移成功。ここは“量子異相宇宙アルケディア”》 レムリアの声が静かに告げる。 「……この揺らぎは、中性子星内部の超流動相に似ている。  だが密度が低すぎる。常温でこんな相が安定するはずがない」 《解析結果:この世界の基礎粒子は、魔素(Magion)です》 「魔素?」 《中性子が異相宇宙で別の安定解として現れた準粒子。  あなたの世界では観測不可能な量子相です》 レオンは草原の気流を手で掴むように感じ取り、 そこに漂う微細な波――魔素の“相位”を読み取った。 (……波で、世界ができているのか) 「ここで生きるには、この『魔素』を理解するしかないな」 ――この瞬間、量子の戦士が“魔法の世界”へと踏み出した。

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カクヨム
カクヨム2025/12/03
  • 現在の作品量子異相世界アルケディア —星間維持軍士官、魔素を識る—