あらすじ
「あーあ、定時まであと3時間。サボるには最高の立地だな」
大陸西部の最前線。泥と血に塗れた戦場で、工兵のヴァンは優雅にコーヒーを沸かしていた。
彼の背中にあるのは、剣でも銃でもない。身の丈ほどの「多機能魔導スコップ」だけ。
「安全第一」「定時退社」をモットーとする彼は、一見ただのやる気のない兵士。
だがその正体は、かつて王都の城壁を一人で修復した伝説の天才建築士だった!
そんな彼の元に、銀髪のツインテールを揺らす「戦乙女」こと、第三王女エレナが怒鳴り込んでくる。
「貴様! こんなところで油を売っている場合かッ!」
真面目すぎる「脳筋」王女と、不真面目な「職人」工兵。
水と油の二人が出会った直後、敵国帝国の「爆撃将軍」率いる大軍勢が襲来する。
絶体絶命の窮地。ヴァンはため息交じりにスコップを構えた。
「……仕方ない。現場監督(オレ)の許可なく入ってきた資材(テキ)だ。――『改修(リフォーム)』するぞ」
発動するのは規格外の固有魔法《超速施工》。
平地に要塞を生やし、敵戦車をベルトコンベアで流し、爆撃を鏡の壁で跳ね返す!
戦場を「建築現場」に変える、前代未聞の土木系戦記ファンタジー、開幕!
……だが、二人はまだ知らない。
この圧倒的勝利の後に、国そのものを揺るがす「最悪の真実」が待ち受けていることを。