あらすじ
光だけが過剰に整った都市GRID。
誰もがAIという“安心”に管理され、揺らぎのない日常を生きている。
その都市で、静かな少年ユウだけが
“世界のわずかな揺らぎ”を感じ取っていた。
理由も意味もわからない。ただ視えてしまう。
ある日、ユウは街角でひとりの少女・クロエと出会う。
その瞬間、都市の空気はそっと呼吸を始め、
ユウの中で何かが薄く色づいた。
それは、道理の及ばない世界に触れた感触に似ていた。
これは、静寂にひびが入る音を聴いた少年と、
“揺らぎ”の中心へ踏み込んでいく少女の物語。
世界の奥に眠る“記憶”が、今、燐と音を立てた。