あらすじ
ときは大正。
様々な噂の蠢く華族、壱倉家の屋敷に、最愛の母に死なれ、親族に追い出された1人の幼い少女が連れられてきた。
ブロンドにヘーゼルの瞳。
和名で永莉佳と名付けられた少女は、「蒙唐の血」と蔑まれ、髪を黒く染められ、離れで腫れ物のように育てられた。
「私は気まぐれの産物」
いつも独り悲しげに笑う彼女を変えた出会い。
それは1人の庭師と、その弟子の青年。
しかしその少年には誰にも言えない秘密があって……
少女の出生の秘密、少年の秘密とは……
そして他人とは違うことが、現代以上に生きづらいこの時代、永莉佳が向かう先とは……
第一次世界大戦、関東大震災、デモクラシー。激動の時代、運命に左右されながらも生き抜く日英名家のハーフの少女の物語。