あらすじ
僕の担任は、546歳の“訳あり”妖狐でした。 ――「殺す」と脅してきた美貌の女教師、実はめちゃくちゃ寂しがり屋につき。
高校2年生の藤原大和(ふじわら やまと)の日常は、ある満月の夜、崩壊した。 放課後の神社で彼が目撃したのは、新任の美人教師・琥珀凛(こはくりん)が、金色の毛並みを持つ「妖狐」へと変貌する姿だった。
「見たわね? 生きて帰れると思わないことよ」
正体を知られた彼女に脅される大和。しかし、彼は動じることなく返した。「綺麗ですね」と。 その一言から、546歳の大妖怪と、17歳の男子高校生の奇妙な関係が始まった。
学校では完璧な教師を演じる凛だが、大和にだけは子供っぽいイタズラを仕掛けたり、時には弱音を吐いたり……。 やがて大和は知ることになる。彼女が人間社会に紛れ込んだ理由と、その瞳の奥に隠された「五百年の孤独」を。
これは、人とあやかし、教師と生徒。 二重の禁忌を越えて、少年が彼女の「光」になるまでの、運命の恋物語。