あらすじ
大正十二年、作家・芥川龍之介の机から、
差出人不明の奇妙な手紙が見つかる。
封蝋には獣の爪跡。
中には“濡れた黒髪の束”と、
**「羅生門にて、今宵、主を返す」**という一文。
やがて、夜の浅草で――
“物語の中で死んだはずの誰か” が、
作者の家まで足跡を残して訪れる。
その足跡が途切れた場所にあった紙片には、
こう書かれていた。
「あなたの書いた死に方では、まだ死ねません。」
そして裏には、
もう一行だけ。
「次は、あなたの番です。」
大正浪漫・怪異・文学・論理が交差する、
ちるまな式・芥川事件簿ショートショート。