あらすじ

永久凍土が地平線の果てまで続く戦場―― 〈フローズン・フロント〉。 気温は常に氷点下50度を下回り、兵士たちの死因の多くは敵ではなく、寒さと物資の枯渇だった。 この極限の地で、二人の兵站官が対峙する。 ひとりは中央兵站局の特務監査官、 ユーリ・コールドウェル中佐。 天候、地形、燃料、人員の士気…… 数十万の要素を瞬時に計算し、最適解を導き出す“完璧な補給”の使い手。 しかし過去の一度の失敗が彼を縛り、 「誤差ゼロ」という呪いのような完璧主義に追い込んでいた。 そしてもうひとりは、南方軍兵站参謀本部少将、 イゴール・ストルコフ――「氷の悪魔」。 非効率と物量、恐怖と犠牲を武器とする“心理の兵站官”。 人間の意志の揺らぎこそが最大の戦力であると考え、 補給を破壊するだけでなく、兵士の心を折る戦いを選び続ける。 効率か、非合理か。 守る補給か、壊す補給か。 完璧か、誤差か。 氷点下の世界で交錯する、 二人の兵站官の思想と戦争観。 凍土を支配するのは、計算か、それとも人間の弱さか――。

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小説を読もう2025/12/02
  • 現在の作品『凍土補給戦記(フローズン・ロジスティクス)』