あらすじ

春の始まり。 高校一年の黒田春斗は、 生まれつき“人の声が字幕として見える”不思議な体質を持っていた。 嘘も、本音も、ごまかしも、すべて文字になって現れる世界。 便利なようで、実際は他人との距離をいつも数歩分、遠ざけていた。 一方、白花澪は“人の心の声=本音の字幕”が見える少女。 優しさゆえに他人の感情に飲み込まれてしまう彼女は、 誰かと目を合わせることを避けながら、 静かに教室の端で日々をやり過ごしていた。 ――そんな二人が、ふと、互いに気づく。 黒田には、白花の字幕が一切見えない。 白花には、黒田の本音がまったく読めない。 世界の雑音が文字となって押し寄せる二人にとって、 相手だけが“音だけで届く声”であり、 “表情だけで伝わる気持ち”だった。 初めて訪れた、 読み取れない安心。 読めないことが、逆に怖くて、愛おしい。 同じ孤独を抱えていた二人が出会ったとき、 世界はほんの少しだけ静かになり、 心はゆっくりと色づき始める。 ――これは、 字幕に縛られてきた少年と、 本音に追われ続けた少女が見つける、 “素の声”で繋がる恋の物語。

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小説を読もう2025/12/02
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