あらすじ
【分割払い中の登山靴と、謎の寄生虫、そして名を剥奪された少女。】
現代の考古学徒・李翰文(リー・ハンウェン)が目覚めたのは、死体が積み重なる地獄のような戦場跡だった。
目の前には「灰律」と呼ばれる致死性のノイズ。
脳内には、激痛と共に情報を強制インストールしてくる謎の「寄生虫」。
そして背中には、世界の法則によって名前を奪われた、美しくも虚ろな少女。
テンプレな「システム」や「女神の救済」なんて存在しない。
あるのは、現代知識と考古学の視点、そして脳内の寄生虫がもたらす「痛み」を伴う解析能力だけ。
これは英雄譚じゃない。 世界に棄てられた二人が、崩れ落ちる墓標の中で、ただ息をするために足掻く――そんな泥臭い、生存の記録。
本作は私が台湾の小説サイトで連載している『七界:灰燼之書』の日本語訳版です。