あらすじ
「概念は知っています」
それが、深窓の令嬢である彼女の口癖だった。
九条院(くじょういん)アリス。
学業、武術、芸術のすべてを修めた完璧な才女にして名家の令嬢。
しかし、彼女は致命的なまでに「庶民の生活」を知らなかった。
ある冬の日、貧乏学生の佐藤カケルは、自販機の前で震えるアリスと出会う。
これは、知識はカンストしているのに経験値がゼロのお嬢様が、貧乏学生のカケルを「師匠」と仰ぎ、未知なる庶民文化(コモン・センス)に挑む物語である。
「焼きそばパン……炭水化物に炭水化物を挟むなど、栄養学的な重複(エラー)です!」
「ドリンクバー……損益分岐点を超えるまで、あと15杯は飲まねばなりません!」
「トイレットペーパーのシングル……? それは紙ではありません、ヤスリです」
牛丼屋の「つゆだく」論争から、激安ディスカウントストアの攻略、そして格闘ゲームのフレーム理論まで。
理屈っぽいお嬢様と、生活力全振りの貧乏学生。
決して交わるはずのなかった二人が繰り広げる、価値観の殴り合い(ディベート)。
噛み合わないけど、なんだか楽しそう。
「違い」を楽しむ、異文化交流ラブコメディ、開幕!
※この作品は「小説家になろう」にも投稿しています。