あらすじ
高校二年の朝倉真琴は、子どもの頃から同じ夢に悩まされている。
──青いよろいに赤いマントの勇者と、銀髪の自分が並んで戦う夢を。
ハロウィン目前の十月三十一日、東京・新宿。
その日、寝坊してバイトに遅れそうになった真琴は、いつもの夢の残り香を振り払って自衛隊官舎の自宅を飛びだす──はずだった。
同じ時刻、新宿副都心のど真ん中には、【勇者】が落ちていた。
青い甲冑に真紅のマント、そして現代日本のトラックを一刀両断する剣。
彼は異世界で魔王との最終決戦に敗れ、女僧侶キターラの禁忌魔法によって、この現実の世界へと投げ出された少年だった。
だが、次元の裂け目から転移してきたのは勇者だけではない。
魔王および幹部二体が、新宿を破壊しはじめていた。
そして、勇者と魔王の再衝突の現場に、偶然いあわせていた真琴もまた──。
防衛省が新設した【零級特異災害対策室】は、魔王に対抗しうる未知の戦力として、勇者と真琴をスカウトする。
自衛隊・政府・メディア、そして国民の視線までも巻き込んだ「魔王vs.現代日本」の戦いが始まる。
その鍵を握るのは、あの夜、禁忌魔法を使った少女キターラの転生先──高校生の【真琴】だった。