あらすじ

1973年、オイルショックが世界を覆い、アメリカは未曾有のエネルギー危機に瀕していた。その最中、突如として異世界から使者が現れる。彼らがアメリカに求めたのは、魔族の脅威からの救援。そして、その対価として差し出されたのは、地球の技術を遥かに凌駕する「燃える黒い水」——高純度の石油だった。 石油利権の独占を狙うアメリカは即座に異世界への軍事派遣を決行するが、その情報と石油の価値はKGBのスパイによってソビエトにも渡ってしまう。 かくして、異世界は米ソ二大超大国の戦場となる。魔族を滅ぼした後、彼らは互いのイデオロギーを異世界人に植え付け、石油の利権を巡る激しいプロパガンダ戦、そして代理戦争を繰り広げていく。 異世界には、太古より伝わる謎の遺物『カクゼツの時計』があった。地球の終末と連動し、核戦争の危機や人類の道徳的な退廃によって無慈悲に針を進めるこの時計は、米ソの熾烈な衝突によって加速していく。 主人公不在の群像劇として、異世界に持ち込まれた冷戦の狂気、大国のエゴ、そしてそれぞれの「正義」が崩壊していく様を、冷徹かつ重厚に描く。 ——私たちが信じた正義は、彼らの目には全く逆のものに映っていた。

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カクヨム
カクヨム2025/12/01
  • 現在の作品異世界の戦場で正義を信じる