あらすじ
人前で話すのが苦手な少女ミアは、毎晩のように恐ろしい悪夢をみていた。
自分を変えたいと思うものの、なにもかもがうまくいかず、唯一親しい姉ともしゃべれなくなってしまう。
ひとり落ち込み、グラウンドの隅で猫と会話をしていると、クラスの人気者である少女ネルが頭上から降ってくる。
彼女は普段から遠回しにミアを助けてくれていて、からかわれながらも次第に距離が近まっていく。
そんなある日、ミアは夢で不思議な女性と出逢い、借りた髪飾りを現実に持ってきてしまった。
返すあてを探し、やがて明晰夢科学研究所という怪しげな場所へとたどり着く。
事情を聞いた研究員のエレーナは、髪飾りの持ち主――夢占い師ニーナと再会する手助けをしてくれる。
ネルと共に泊まり込みで訓練を重ねた結果、次第に思いえがいた夢をみることができるようになったミアは、記憶に残る時計塔を集合場所に、ふたりと夢で落ち合う約束をする。
しかし、自分は願いどおりに目的地へ着くも、いくら待っても彼女らが来ることはなかった。
代わりに出会った謎の少女オンドレアと、懐いてきた猫と共に、ミアは明晰夢の世界へと足を踏み入れていく。
そこは決して自分が生み出した夢ではなく、明らかに他者の精神が混じり込んだ不思議な世界。
無口なミアはなぜか思ったことをペラペラとしゃべってしまい、思うように自分を制御できない。
空を飛ぶ練習をして、雲海の上へと行ってみたふたりと一匹は、自分たちの夢になにか邪な存在が紛れ込んだことに気づく。
慌てて逃げ出し、次なる夢へと旅立とうとするが、恐怖は悪夢を引き起こし、複数の夢魔が入り乱れる混沌の世界へと変貌してしまう。
はたしてミアは、無事にネルと再会し、現実へ戻ってくることができるのか――。
これは、人形のように生きてきた少女が自ら歩みだすための物語。