あらすじ
現代の裏社会に名を轟かせた史上最強の博徒、天崎望夢(あまさき のぞむ)は、生まれつきの寿命が短い病気により、17歳で絶命した。
死後、望夢が天界で出会ったのは、地球を担当の一つとする女神、カルトナだった。
カルトナは望夢の生前犯した罪、大量の違法賭博行為により、死後の進路は地獄であると告げる。
望夢は一切動じることなく、「自分の意思で積み重ねてきた悪行だ。」と地獄行きを受け入れる。
しかし生前から神を激しく憎悪する望夢はその裁定中、言葉の端々でカルトナを罵倒し、カルトナの逆鱗に触れてしまう。
カルトナは地獄行きを変更し、自分の管理する中で、最も人類が滅亡の危機に瀕してる世界、アバンダンドに望夢を転生させることを決定する。
転生者は転生先の世界で積んだ善行を考慮して死後の進路を再審するのが通常だが、カルトナは「魔王の討伐以外は善行にカウントしない」と告げる。
実質魔物に惨殺される終わりしかない第二の人生を用意されても、望夢はどこ吹く風で表情を崩さない。
その態度に歯噛みするカルトナを見て、望夢は勝負を持ちかける。
『転生した先で魔王を倒し、人類を救えば望夢の勝ち。
望夢が勝てば、カルトナは堕天し神の地位を失い、未来永劫天界の歴史に名を残す馬鹿として生き恥をさらし続ける。
望夢が負ければ、望夢は未来永劫地獄で拷問に遭い続ける』
という条件で出されたその勝負を、カルトナは承諾する。
ただし終始無礼を極めた望夢の態度に激昂していたカルトナは、本来転生者に与えられる、転生先の世界に関する知識(歴史・文化・言語・常識)の付与を一切しないどころか、身体強化・回復といったプラスの効果がある魔法が全く効かない呪いをかけてアバンダンドに送り出した。
それから天界で数日後、カルトナのもとに地球全体の幸福値が急上昇していると報告が届く。
その原因は、望夢がギャンブルで稼いだ数十兆円に及ぶ自分の遺産を信頼できる人物たちに託し、彼らの手によって地球上の様々な問題が解決に向かった為であった。
その資金提供者として、善人認定された望夢は当然地獄行きを撤回、天界の最高位の神が直々に迎えに向かうことになるほどの待遇を受けることになる。
しかし、そのことを知ったカルトナは卒倒しそうになる勢いで狼狽する。
そんな超善人を滅亡寸前の世界に転生させたばかりか、知識付与を一切行わず、あまつさえ呪いまでかけたことがばれれば、即堕天である
何とか自分の悪行を隠ぺいするために、カルトナはアバンダンドに望夢を回収に向かうのだった。