あらすじ
「私はこのダンジョンに、深海を作りたいんだ」
その願いは、東京の裏側に、美しくも静謐な『ディープブルー・アクアリウム』を生み出していた。
女子高生の志築恵麻(しづき えま)は、ある日「魚人間」を目撃し、路地裏から異界へ迷い込む。
そこは、水のない海を深海魚が遊泳する、青く透き通ったダンジョンだった。
そこで恵麻を待っていたのは、マナ切れ寸前の最強種「銀髪の竜少女・ステラ」。
そして――この幻想的な箱庭をたった一人で構築(ビルド)していたのが、かつての親友「冬里灯理(ふゆさと あかり)」であるという事実だった。
学校では誰からも愛される完璧な人気者。
裏では理想の生態系を維持するため、クリーチャーを使役し「悪人狩り」を繰り返す孤独な運営者(ダンジョンマスター)。
「大好きだけど、殺したいほど恨んでる」
彼女はなぜ、仮面を被り、この世界を創り上げたのか?
彼女が創った「楽園」を否定してでも、彼女の「味方」でありたいと願った。
これは、理屈っぽいJKと異世界の竜が、深淵に沈んだ親友の手を掴むために奔走する、現代ファンタジー。