あらすじ
「ふぅーーー、間に合って良かった。大丈夫かい」
パーティーメンバーに見捨てられ、怪物に襲われていた青年、ヴァニスを助けたのは英雄と呼ばれし冒険者……セイル・レセーブだった。
「それじゃあ、僕の力を受け取ってほしい」
英雄、セイルはヴァニスと戦う前に戦っていた魔王と呼ばれしモンスターとの戦いで、死を避けられない重傷を負っていた。
「……セイルさん。少しの間だったけど、色々と……本当に、色々と話せて、楽しかったです」
「ふふ。僕も、死ぬ前に、誰かと……楽しく、話せて……良かった」
セイルはとある相手を使うことで、ヴァニスの己の力を託した。
体が造り変わる痛みを乗り越え、ヴァニスは確かに英雄の力を受け継いだ。
ヴァニスが行き着く先は……直ぐには決まらなかった。
それでも、英雄から力を託された者として、立ち止まるわけにはいかない。
彼は一歩……何者かになる道を歩み始めた。