あらすじ
「犯人は、あなたからチケットを買ったと言っています」
45歳のシステムエンジニア・佐野雅彦にある日突然警察が突きつけたのは、被害総額2億円を超える「アイドルフェス傷害事件」への関与の疑いだった。
身に覚えのないチケット転売。面識すらない実行犯の女。
平穏に生きてきたはずの佐野の人生は、見えざる悪意によって理不尽に狂い始める。
濡れ衣を晴らすため、佐野は事件現場に居合わせた地雷系アイドルオタクの少女・リアコと手を組むことに。
彼女に導かれ、軽度の女性恐怖症にもかかわらず、恐る恐る足を踏み入れたのは、地下で息する極彩色のペンライトが舞う地下アイドルの世界。
そこは眩しい光という愛の中で、「執着」という闇が蠢く地獄だった。
なぜ、事件が起きたのか?
なぜ、ただの中年男が、事件の渦中に引きずり込まれたのか?
なぜ、犯人は佐野の名前を知っていたのか?
そして、輝くステージのセンターに立つ青年は、なぜ佐野に微笑みかけるのか?
「だって、これは盲愛だから」
その答えに辿り着いた時、佐野が見ないふりをした重大な事実と対峙することになる。