あらすじ
私が目を覚ますと、そこはダイニングテーブルの上だった。 目の前には、慈愛に満ちた笑顔の恋人・貴志。そして、ピクリとも動かない私の身体。
「愛してるよ、美カ子。これでやっと、永遠に一緒だね」
彼は涙を流しながら、私の身体を丁寧に解体し始めた。 それは証拠隠滅ではない。彼なりの歪んだ愛情表現であり、私の身体を加工して、友人や家族へ「サプライズプレゼント」として送りつけるための準備だった。
実家に届く赤い箱。結婚式場に飾られる「耳」のハーバリウム。 世間を震撼させる猟奇事件の渦中で、貴志は「恋人を奪われた悲劇のヒーロー」を完璧に演じ、同情を集めていく。 幽霊となった私は、誰もいない部屋で微笑む殺人鬼を、ただ見ていることしかできないのか?
――いいえ、絶対に許さない。 私の怒りが臨界点を超えた時、部屋の物が勝手に動き出す。 サイコパスな元恋人 vs 物理干渉に目覚めた幽霊。 死んでも終わらない、最恐の復讐劇が幕を開ける。