あらすじ
自然豊かな広大な森。その奥深くに、森と共に生きる“赤のルイン”と呼ばれるエルフの一族が暮らしていた。
一族の長、ルインは温和で聡明。森からも人からも信頼を寄せられる存在だった。
そんなある日、村に不穏な知らせが届く。
――男児の出生率が急激に落ちている、と。
調査の結果、原因は「食糧(=生気)不足」
さらに森は奇病によって静かに枯れ始め、動物たちは気配を察して次々と森から姿を消しつつあった。
生気を糧とするエルフにとって、それは一族の存亡を揺るがす大問題だった。
ルインは苦渋の末、一族の大移動を決断する。
そんな矢先――
村人の一人が、森で行き倒れた人間と遭遇する。
死してなお残る“新鮮な生気”。
数分のうちに劣化してしまうそれを前に、村人はひとり静かに口をつけた。
だが、その選択こそが、後に“赤い魔物伝承”として語り継がれる悲劇の始まりだった。
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登場人物
ルイン……一族の長
これは本編「非業の枷」の過去に位置する内容です。