あらすじ
グラフィックデザイナーの如月暦(きさらぎ こよみ)は、完璧すぎるがゆえにシステムのわずかな「非効率」すら許せない、重度の職業病を抱えていた。
ある日の深夜、彼は納品を終えたはずのシステム深部で、サービス終了した伝説のMMO-RPG『Project: Aurora』のデッドコードを発見する。そのコードこそが「システム上の欠陥」の原因だった。
「このバグは、修正しなければならない。」
たった一本の修正コードを送信した瞬間、暦は光に包まれ、剣と魔法の異世界へと転移する。その世界こそ、彼がコードをいじった『Project: Aurora』のゲームの中の世界であった。
サービスの終了したProject: Auroraの世界では、モンスターを討伐するプレイヤーがいなくなったために荒れ放題。
万物をプログラムコードの羅列として視認し、いじることのできる能力「存在の編集者」を得た暦は「修理屋」を開業。
剣の耐久値を上げ、ポーションの回復効率を最適化する(=コードを編集する)ことで生計を立て始める。
しかし、暦の能力は、世界のデータ維持を至上命令とするメインAI『ハイアラーク』の怒りを買ってしまう。
「お前は、この世界を破壊する特大のエラーだ。」
完璧主義を貫く暦は、自らが引き起こした世界のバグを「最高のデザイン」に再構築できるのか?