あらすじ
人は生まれたとき、一つの「魂装」を与えられる――剣、槍、杖、盾。
魂装の強さが、そのまま人生の格を決める現代日本。
ダンジョン攻略者〈ハンター〉は国家的英雄であり、魂装学院はその登竜門だ。
一ノ瀬迅の魂装は、《紋章》。
右手の甲に浮かぶ、刃一つ持たないただの模様。
「武器ですらない外れ魂装」「戦場に立てない雑魚」と、クラスでも家でも嘲笑の的となる。
最低ランククラスに配属され、荷物持ちとして参加した初めてのダンジョン実習。
そこで迅は、倒されたモンスターが残す「魔石」と、自分の紋章が異常な反応を示すことに気づく。
――紋章は、魔石を「取り込み」、その魔物の能力の一部を自分のものにできる。
スライムの衝撃吸収、ゴブリンの瞬発力、炎蛇の火炎吐息……。
通常の魂装には存在する「成長限界」が、紋章にはない。
不形態ゆえに制限なく“蓄積”し、“組み合わせ”ていける、規格外の魂装だった。
それでも、周囲の評価は相変わらず「外れ」のまま。
誰も知らないところで、迅はひたすら魔石を集め、紋章を育てていく。
外れと蔑まれた魂装が、やがてあらゆる武器を凌駕する「無形の最強」へと至る――。