あらすじ
五歳のジークには、決定的な欠点があった。
──生まれつき“魔力量ゼロ”。
魔法も才能も持たない少年に残されたのは、
ひとつの地味な選択肢だけだった。
「基礎を極める」こと。
魔力が体に巡る“感触”を掴むのに半年。
腕から足へと魔力を送るだけで一年半。
寝ている間も魔力操作を止めないため、
古い魔道具の“電撃アラーム”を枕元に置いて眠る日々。
派手な才能は一切ない。
けれど、積み重ねた基礎だけは誰にも真似できない。
やがて父──元S級剣士──が驚愕するほど、
ジークの身体は「基礎だけで戦える」強度を持ち始めていた。
魔力ゼロのまま、精密さだけが突出していく少年。
その異常な修行量は、世界の常識を静かに裏返していく。
派手さではなく、努力でもなく、
ただ“基礎”だけを積み重ねた少年が、
どこまで強くなれるのか。
――これは、基礎こそ最強だと証明してしまった少年の物語。