あらすじ
誠実であることは、時に滑稽である。
けれど、笑われながらも自分を貫くその姿こそ、
青春のもっとも柔らかい筋肉なのだ。
文芸部の藤原澄音は、詩と静寂の中で生きる女子高生。
「筋肉」という言葉の響きが苦手で、体育は常に見学派。
そんなある日、クラスの坂井健人がボディービル大会に出場すると聞き、
思わず冗談めかして言ってしまう――
「優勝したら、一緒にポーズを決めてあげるよ」
それを本気にした坂井は優勝。
照れ笑いを浮かべながら澄音に告げる。
「約束、果たしてもらうぞ」
笑いの中に芽生える“本気”。
澄音は逃げ出すが、内心ざわつきを覚える。
彼女の中で、まだ見ぬ“筋肉”が目を覚まし始める。