あらすじ
代々続く呉服屋・文目堂(あやめどう)の跡を継ぎながらも、過去の影響で縁談を断り続ける遠藤かごめは、創業以来の経営難に見舞われていた。
それもそのはず、大店・井倉屋(いぐらや)の二号店がすぐ近くに展開されたから。
静かな店内に店員も多くない、そんな地味すぎる文目堂には倒産の危機が迫っていた。
とある日、店にハイカラな装いの女性がやってくる。羽振りよいその客、実は女装した青年で⋯⋯⁉
「本当にこの店をよくしたいんなら、あんた自身がお洒落になって、誠意を見せなくちゃ」
彼の言うことはもっともだが、かごめは経営の腕と人望こそあれファッションセンスは絶望的。
「お願いします、経営戦略ならあるんです! どうか私のためにこの店を手伝ってください!」
「面白い。⋯⋯じゃ、契約と行こうか」
生真面目少女・かごめと、ハイカラ美青年・周(あまね)による、文目堂の再興物語がはじまった! のだが──……
「こんな時間までどこに行っていたんだ、周。しかもまたそんなみっともない恰好をして」
「父さんに言われた通り、文目堂を視察してきたんですよ」
実は、周は井倉屋社長である父の言いつけで、文目堂にやってきていたのだった。
「心配いりません。このまま放っておけば、あの店はじきに潰れます」
虚ろな目でそう報告する周の真意はいかに──。
【お仕事下克上×訳ありバディ】
正体不明の女装美男子と挑む、崖っぷち呉服屋の逆転サクセスストーリー!