あらすじ
その少年は、誰よりも優しかった。だからこそ、誰よりも冷酷にならざるを得なかった。
2025年。魔界ゲートの浸食により、人類は滅亡まで10年という絶望的状況に追い込まれていた。
各国政府が結成した秘密組織「カウンシル」が選んだ最後の手段──それは禁断の人体実験「プロジェクト0:人間版蟲毒」。戸籍のない1000人の子供を地下施設に閉じ込め、魔族の血液を投与し、最後の一人になるまで殺し合わせる。
8歳の黒崎零は、ごく普通の家庭に生まれた少年だった。しかし父が偶然この計画を目撃したことで、両親は目の前で殺害され、5歳の妹とも引き離され、零は地獄へと堕とされる。
首に装着された「隷属の環」──それは逃げることも、死ぬことも、希望を持つことさえ許さない完全支配のシステムだった。
魔族の血液投与で半数が死に、魔物との戦いで更に死に──。そして零は、あまりにも大きな代償を払って、たった一人の生存者となる。