あらすじ
レスター家では15才になったら神託によりスキルを授かる。
二人の兄が受けたのは「剣豪」と「神速」。
だが、ラピスが得たスキルは「石ころテイム」だった。
石にスキルを使うと自分の所有物になる。
だが、動かすことも、形を変えることもできなかった。
なんの役に立つんだと兄弟には笑われ、父親には北の山岳地帯へ赴任するよう命じられる。
山岳地帯は不毛の地だった。
あるのは古い鉱山と他国を監視する砦だけ。
鉱夫に混じって石を掘る日々。
そんなある日、ラピスはテイムした石同士がピタっとくっつくことを知った。
不思議なことに、くっついた部分は関節となり自由に動かせた。
なんと、石ころテイムはゴーレムを作るスキルだった!
掘った石を次々とゴーレムに変えていくラピス。
岩だらけの山岳地帯は、あれよという間に平地になる。
だが、それで焦ったのは本国だ。
なにせ他国からの侵攻を防ぐ、天然の防壁である山岳地帯が真っ平になっているのだ。
父はラピスのスキルの有用さを知り、帰って来いと告げる。
『ラピス、すぐ帰ってこい。おまえにふさわしい役職を用意した』
父からの手紙。だが、同時にこうも書かれていた。
『かならず一人で帰国すること』
「一人でか……」
身の危険を感じたラピスは本国に帰ることにした。
――ゴーレム軍団を引き連れて。
だって、ゴーレムは人じゃないから。