あらすじ
東雲アイルは、古びた寄宿施設で静かに暮らしていた。
ある朝、旧館の方から聞こえる“得体の知れない音”と、職員たちの妙な視線に違和感を覚える。
友人のレミとカイとともに立入禁止の旧館へ足を踏み入れると、地下には――
爪痕が刻まれた巨大な鉄扉と、檻に閉じ込められた異形の生物たちがいた。
そして奥で彼らを待っていたのは、深紅の瞳を持つ黒いドラゴン。
アイルが触れた瞬間、背中から“漆黒の翼”が解き放たれ、ドラゴンは告げる。
「お前は人間ではない。眠り続けていた“ドラゴン”だ」
混乱するアイルをよそに、施設の職員たちは冷酷な笑みを浮かべる。
――アイルたちの生活はすべて“実験”だった。
――人間を装ったまま育てられた“特異個体”を、ある目的のために利用するために。
迫りくる追跡、崩れゆく日常、そして自分の正体。
仲間を守るため、アイルはまだ覚醒していない“ドラゴンの力”と向き合わなければならない。
これは、世界に隠された“異種のゆりかご”で目覚めた少女が、
自分の存在理由と真の居場所を探す物語。